みなさん、鏡開きってご存知ですか?鏡開きとは、お正月にお餅を食べる行事であり、また、祝宴で酒樽のふたを叩き割る神事のことでもあります。人々が木槌を持って、大きな樽酒のふたをコーンと割る姿は、披露宴のオープニングセレモニーなどでも見かけますが、ここ数年、和装ウェディングの人気上昇に伴い、これを行うカップルが増えてるんです。洋装でウェディングケーキの入刀を行った後、和装に着替えて鏡割りも行うという、よくばりカップルもいるくらいです。 しかし、そもそも鏡開きはなぜ行うのでしょうか?正月にお餅を食べることと、酒樽のふたを叩き割ることが同じ名前で呼ばれているのもややこしいですよね。今回はそのあたりの謎を解明したのち、結婚式で行われる鏡開きについて詳しく見ていきたいと思います。 鏡開きとは? 鏡開きといえば、お正月に、鏡餅をお供えして、1月11日にこれを割って食べるという日本の行事のこと。もともとは武家で行われていた習慣ですが、現在でも年の始めに、一年の健康と発展を祝って鏡餅を食べる「鏡開き」を行う家庭や職場は多いです。 鏡餅とは、正月飾りのお餅のことで、これは穀物神である「年神」へのお供え物でもあり、年神が憑りつく依り代でもあります。年神の魂が宿っている鏡餅を食べることで、その年の家族の無病息災を願うのです。ちなみに鏡餅という名称は、昔神事などに用いられていた青銅製の丸形の鏡に似ていることによります。 なぜ鏡「開き」なの? 例えば「鏡切り」ではダメなのかというと、「切」という字が「切腹」を連想させるため不吉。鏡開きはそもそも武家で始まった行事なので、鏡餅に刃物を使うことはその意味でタブーでした。餅を食べる際には木槌で餅を割るのですが、「割り」も縁起が悪い。ということで、末広がりを意味する「開く」を使うようになったのです。 結婚式における鏡開きとは? 鏡開きは、お正月にお餅を食べることだけを指すわけではありません。酒樽のふたを木槌で割って開封する神事。最近では新築家屋の完成時や、結婚式披露宴、開店のお祝い、はたまた大相撲の優勝祝賀会などで見られるこの行為も、不思議なことに、鏡開きと呼ばれるんですね。 どうして二つの鏡開きがあるの?...